60台目は「う」

トヨタ ウィンダム

    (うぃんだむ)

グレード・年式3.0G    2001年
エンジン型式V型6気筒DOHC
排気量2994cc
出力・トルク215ps  30.5kg-m
全長×全幅×全高4865×1810×1455
車重1520kg
新車価格343万円

説明

CV30系カムリと共通のプラットフォームを採用。この代よりドアにサッシュを持つ一般的な4ドアセダンとなり、ピラードハードトップであった初代および2代目との大きな相違点となった。

ボディはホイールベースが延長された一方で前後オーバーハングも削られたため、全長は2代目とほぼ変わらない。ボディに厚みが増したことによってルックスも大きく変化し、彫りの深さと曲面を多用した彫刻的な造形が表現された。リアビューも大きく変化し、それまでのセルシオルックから一転、シャープさとスポーティさを両立した大胆な構えとなった。全高と全幅も拡大され、特に後席の居住性が増して頭上空間のゆとりに向上が見られた。

新型発売に際し、広告では「新しく生まれ変わったレクサスクオリティ」と称して、品質の向上もアピールした。初代から定評のあった静粛性においては新防音材「NCL」を採用し、遮音から吸音をメインにすることで全回転域のエンジンノイズやロードノイズが低減図られた。また、ボンネットやフェンダー、ドアにゴム製の見切りシールを採用し、ルーフやピラーには発泡剤を充填することで風切り音の低減も図られた。

インテリアは独立3眼メーターを筆頭とし、ゲート式のシフトレバーを採用。シフトレバー部分からドアトリムには木目調パネルがあしらわれる。スカイフックTEMSのダイヤル位置においては、先代ではシフトレバーの下部にあり、カップホルダーを開くとダイヤルが隠れて使用できない欠点があったが、シフトレバーの左側へ配置変更することで改善された。後席にはエアコン吹き出し口の追加や60mm広がったセンターアームレストを採用。シートはボリュームアップすると共にヒップポイントを上げ、むち打ち症対策のWIL コンセプトに対応することで快適性と安全性の確立が図られた。

安全面では、リアシートにはヘッドレストを3名分備え、北米方式の3点支持式チャイルドシートも装着できる固定アンカーを装着。衝撃の大きさに合わせて最適な展開をするデュアルステージ式となった前席SRSエアバッグ、SRSカーテンシールドエアバッグ、SRSサイドエアバッグの全てが全車標準装備となった。また、自動防眩ECミラーや雨天感知式ワイパー・拡散式ウォッシャーノズル、ヒーター付きレインクリアリングミラーなどといった、運転するにおいて高い視認性確保が期待できる装備を積極的に採用した。

エンジンは2.5Lが廃止となり、1MZ-FE型 V6 3.0Lエンジンのみになる。グレードは「3.0G」「3.0X」。2代目同様、GグレードにはマルチAVステーションとスカイフックTEMSの進化系H∞TEMSが標準となる。最上級グレードのG-リミテッドエディションには、木目調+本革巻きのステアリングホイールとシフトレバーノブ、電動リヤサンシェード、クルーズコントロール、TRC、VSCが追加装備され、外観には専用エンブレムを装着した。また、室内を黒で統一したブラックセレクションを全グレードに設定し、価格は据え置きでクールな室内が選べるようになった。なお、特別仕様車や限定車の販売はなかった。

トランスミッションは4速ATから5速AT(5 Super ECT)に多段化される。駆動方式は前輪駆動のみ。

輸出仕様となるレクサス・ESの名称は、当初は「1MZ-FE」型V6 3.0Lエンジン搭載の「ES300」(MCV30L)のみであったが、その後北アメリカ・中南米・韓国・台湾向けが「ES330」となり、「3MZ-FE」型V6 3.3L(3,310cc)を搭載(MCV31L)、東南アジア・オセアニア・中東向けが「ES300」となり、従来通り「1MZ-FE」型V6 3.0Lエンジン(MCV30L)を搭載している。

本モデルの初期のカタログには、2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件によって破壊された世界貿易センタービルが背景に写っているページが存在したが、事件後すぐにカタログが改訂され、当該ページの背景は差し替えられた。

2001年8月21日 3代目発売。

2003年7月23日カムリとともに一部改良を実施、カーナビゲーションを最新型へ変更し、オーディオ部をカセットからMDに変更。さらに、G-BOOK(テレマティクスサービス)にも対応可能とした。さらに、TRCとVSCが3.0Gにもセットオプションとして追加された。

2004年7月6日カムリとともにマイナーチェンジを実施、前後外観パーツの意匠変更、快適装備を追加した。ヘッドライトはプロジェクター式に変更(オートレベリング機能付き)、さらにフォグランプを丸型に変更しメッキリングが奢られた。また、フロントグリルは外枠がメッキ化され、横バーが4本から5本となり繊細さが増した。なお、ボンネットのCIマークの位置はこれまでより若干下がり、ラジエターグリルとの調和を図った。フロントバンパーのグリルは黒い格子からボディ同色の横バー1本となった。これらの変更により、前期型に見られた少々大味過ぎたルックスに明確な締まりと存在感を確立した。リヤコンビネーションランプはプロジェクター風の丸目4灯へ変更。リヤフェンダーへ回り込んだ部分のレンズは、海外仕様の場合はリフレクターが3本あるが、国内仕様はヘッドライトの光に反射しない素材へ変更されている。なお、ナンバープレート上のガーニッシュには細いメッキモールがさりげなく奢られた。室内はそれまでの赤木目調パネルと比較し、木目柄が細かくなり一層リアリティが増したライトブラウンになり、太陽光が当たるとゴールドに近い輝きを放つとても明るいものへと変更し上質感が増した。それに伴い、内装色のベージュもこれまでよりも若干明るい色調へ変更された。黒統一室内のブラックセレクションは赤木目調パネルのままとなる。センタークラスターは黒い樹脂からガンメタリック樹脂へと変更し、木目調パネル同様に太陽光が当たると特に美しい輝きを放つ。3.0GのみセットオプションだったTRCとVSCは3.0Xにも設定が拡大され安全性に貢献した。任意の声をフロントパーソナルランプ両脇にあるマイクに向かって発することでボイスナビゲーションやオーディオ、携帯電話のハンズフリーを設定・操作してくれる音声認識機能も搭載、さらにこれらに対応したステアリングスイッチも追加された。

2005年月販100台を割り込むなど販売不振が深刻化。同年2月に生産を終了し、同年3月に販売を終了。これによりウィンダムは3代15年の歴史に終止符を打ち、同時にカローラ店から6気筒エンジンを搭載したセダンが消滅した。後継は2006年1月30日にモデルチェンジしたXV40系カムリとなる。

思い出

初代、2代目と「できるビジネスマン」が選ぶイメージのあったウィンダム。3代目にはすっかり「アメリカンでファットなおじさん」が選ぶセダンとなってしまい残念な思いをしたモデルである。とは言っても海外では「レクサス」ブランドであった。

全長に大きな変更はなかったものの、全幅と全高を大幅に増やしたボディがそういうイメージを持たせたのかもしれない。そして何よりデザイン的に残念と感じたのがハードトップからセダンへの変化であろう。やはり窓枠があるのとないのはカッコよさが違う。窓枠があると無粋に感じてしまうのは昔の人間だからであろうか?

確かに、安全性を考慮してボディ剛性を上げるには必要な手段であったであろうが、スタイル的には些か疑問を感じるモデルであった。

併せて言うならば、フロントグリル付近の加飾も何か物足りなさを感じた。そんな普通のセダンとなってしまった「レクサス」は私の頭の中でLAのハイウェイをデカいハンバーガーとコーラを片手に運転しているおじさんが運転しているイメージばかりが出てしまうクルマであった。

確かに「レクサス」だからそれなりに豪華さを追い求めたクルマであったと思うし、エンジンもV型6気筒のスムーズさを押し出した性能を持っていた。走りもよかったであろう。

でも、私のイメージはどうしても「ファットなおじさん」から抜けきれなかった。結果、販売は尻すぼみになり最終的にはモデル終了となってしまった。残念な結果となってしまった。私的には「レクサス」でよかったのかなとも思うクルマであった。

終始、悪口を書いているようであるが、決して嫌いなわけではない。初代や2代目はとても良いクルマでカッコよかったのは事実である。本当のところこのクルマは素性が悪いから売れなかったのではない。この頃から始まる「セダン不振」がこのクルマにも影響したのではないかと今でも考えるのである。やはりセダンは長年の自動車の歴史の基本といってもいいと思われるボディスタイルである。そんなセダンが受難の時代を迎え、絶命したクルマの1台がウィンダムであったのであろう。

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