スバル ドミンゴ
(どみんご)
グレード・年式 | GXサンルーフ サンサンウィンドウ 1986年 |
エンジン型式 | 直列3気筒SOHC |
排気量 | 1189cc |
出力・トルク | 52ps 9.7kg-m |
全長×全幅×全高 | 3425×1430×1900 |
車重 | 940kg |
新車価格 | データなし |
説明
1983年、同社の軽ワンボックスカーであるサンバートライをベースに、1.0Lエンジンを搭載した7人乗りワゴン車として登場。このクラスではトヨタ・ミニエースコーチの生産終了以来、8年ぶりとなる3列シート「7人乗り」の復活となった。
以来、ドミンゴはリッターカークラス唯一のワンボックスワゴンとして根強い人気を保ち、国産乗用車中、新車販売台数に占める市場残存率が最も高い車でもあった(富士重工業調べ)。比較的廉価な小型車ながら、収容力の高さと狭隘路での機動性、勾配への強さを兼ね備えていたため、山間部の小規模な旅館・ペンションの宿泊客送迎車としても重宝された。
エンジンは、同社のジャスティと共通のEF10型(直列3気筒SOHC6バルブ、最高出力48PS)をリアオーバーハングに搭載。当時の軽ワンボックスワゴンのエンジンはライトバンと共通のものが多いためか乗用車としては非力なものが多く、これに不満を覚えるユーザーの代替需要がそれなりにあった。
駆動方式はRRとパートタイム式4WDの2種類で、組み合わされるトランスミッションは5速MTのみ。4WDがあったことから山間部などの需要が高かったとされる。外観面では大型バンパー、角型4灯式ヘッドランプなどを装備し、ベース車であるサンバーとの差別化を図っている。
1986年6月には、サンルーフ車の肩部に明かり取り窓を追加した「サンサンウインドゥ」を設定。同時にフルタイム4WDを追加、4WD車のエンジンを1.2Lに拡大し、更に吸排気弁を9バルブ(1気筒当たり3バルブ{吸気2・排気1})に増加させたEF12型に変更、最高出力は52PSとなった。1991年以降、4WD車は全車フルタイム4WD・EF12型エンジンとなったが、2WD車は最後までEF10型エンジンのままであった。なおフルタイム4WDには、日本ではほとんど採用例のないワンウェイクラッチ(カムクラッチ)方式を採用している。
ベースとなったサンバーが1990年にフルモデルチェンジした後も、初代ドミンゴはそのまま細部の改良を繰り返し、1994年まで生産が継続された。同じエンジンを積むジャスティには後年、2ペダルのECVTやパワーステアリングが追加されたが、これらの装備は初代ドミンゴには最後まで設定されなかった。
1994年5月[2]に生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
1994年6月に2代目と入れ替わる形で販売終了。
思い出
小学生の同級生の家で乗っていたクルマでした。
小学生ながら「このクルマはコーナリングで倒れたりしないのか?」と思うくらい、車幅が狭く、車高が高かった記憶があります。
確かにベースが軽自動車であるサンバー、そのボディを縦に伸ばして、ちょっとだけパワーのあるエンジンを載せてるだけですから。その上上級グレードは屋根にガラスまで載せて「倒れたら大惨事になりそうだ」とも想像してました。
しかし、そこは足回りには4WDを持って定評のあるスバルのこと。RRという悪路・雪道なんて完全無視しそうなレイアウトで造ったものです。絶対的に走るクルマではないためエンジンはソコソコのパワーがあればいいのだし、1BOXだから速くなくてもいい、とにかく人と荷物が乗れば・・・。
そんなこともありファミリー層にはそれなりに売れたクルマでありました。その証拠にドミンゴは1代限りで終わりの短命車でなく2代目が出るほどのクルマでした。2代目はより外観がサンバーっぽくなってしまいましたが、スバルで唯一の1BOXとして長きにわたって販売されたクルマです。
今でこそ1BOXやキャブオーバータイプのクルマがアウトドアで重宝がられている時代ですが、スバルは当時にそれをやっていたわけですね。今のスバルがドミンゴを復活させるとしたらどんなクルマになっていたでしょうね。
でも今のサンバーは実質ハイゼットだから造ることはないはな・・・。