トヨタ コロナSF
(ころなえすえふ)
グレード・年式 | SF-GT 1989年 |
エンジン型式 | 直列4気筒DOHC |
排気量 | 1998cc |
出力・トルク | 165ps 19.5kg-m |
全長×全幅×全高 | 4480×1690×1370 |
車重 | 1160kg |
新車価格 | 191万4000円 |
説明
1987年12月18日 – フルモデルチェンジ。4ドアセダンと5ドアセダンを設定。5ドアセダンには「SF」というサブネームが付いた。SFとは「センセーショナル・フィーリング」の頭文字である。欧州仕様は「CARINA II」の名称で販売された。エンジンは2.0L 3S-GE型と3S-FE型、1.8L 4S-Fi型、1.5L 5A-F型のガソリンと2,000cc2C型ディーゼルを用意。また同時にバンもフルモデルチェンジされ前輪駆動化された。バンのエンジンは1.5L 3E型ガソリンと2.0L 2C型ディーゼルの設定であった。スポーティグレードの「GT」はこの代が最後となり、6代目のリフトバック以来の5ドアセダンのGT「SF-GT」は、最初で最後の前輪駆動5ドアの「GT」であった。CMソングは「狩人たちの合唱(魔弾の射手 第3幕)」(ウェーバー)。
思い出
コロナは代々5ドアのハッチバック「リフトバック」があった。この代と次の代の5ドアには「SF」というサブネームを付けて販売を行った。
この頃の私は、「クルマはドアの数が多いほど最強」説にすっかり虜となり、4ドアか5ドアが理想のクルマと思っていた時代である。4ドアの居住性に荷物の出し入れが楽なハッチゲートがあることがとても素晴らしいものであると感じていた。
コロナのリフトバックも確かにいいクルマではあった。しかし何といってもスタイルが・・・。取ってつけたようなリフトバックがカッコよさを持っていない感じであり歯がゆい思いをしたところ1987年のフルモデルチェンジで「SF」が登場した。しかも今までのリフトバックではありえなかったスポーツグレード「GT」を頂点に。
ヨーロピアンデザインの5ドアハッチバックにスポーツエンジン3S-G。クルマ好きの私の心に突き刺さらないわけがない。お気に入りのハッチバックの1台となった。
しかし、クルマ好きがいいと思うクルマは売れないのが定石。コロナSFも販売には苦戦していたようだ。抑々コロナ自体が保守的ファミリー層、高齢者層に受けのいいクルマ。先進的な5ドアハッチバックを好むユーザーはなく、ましてや3S-Gのスポーツエンジンを積んだものは余計に避けられたものであった。次代のコロナにもSFは設定されたが、それを最後にコロナのハッチバックは無くなってしまった。非常に残念な1台である。
スタイリングが良くて走りもいい5ドアハッチバック。トヨタで言えば今はプリウスになるのであろうが、それとは一線を画した5ドアハッチバックであったのは事実である。