19台目は「え」

マツダ MX-6

    (えむえっくす-しっくす)

グレード・年式2500V6    1992年
エンジン型式V型6気筒DOHC
排気量2496c
出力・トルク200ps  22.8kg-m
全長×全幅×全高4610×1750×1310
車重1240kg
新車価格265万8000円

説明

MX-6はマツダ店専売のスペシャルティカー。ボディはノッチバックの2ドアクーペで、クロノス同様3ナンバーワイドボディを採用し、ボリュームのある曲線を多用したスタイルは新鮮だった。 しかし大柄なボディに対してタイヤサイズは205/55R15だった。

エンジンは、クロノスをはじめとする他の姉妹車の共通の特徴となる新型のK型V6ツインカムのKLZE型2.5 LとKFZE型2.0 Lの二機種。これに5速MTまたは4速ATが組み合わされた。

発売当初は4WS付きのみの設定であったが、1994年6月に4WSは、一部グレードのみとなった。

1992年当時の他社の同クラスクーペが軒並みFRである中、MX-6に関してはベース車の都合上FFでデビューした。

バブル期のマーケットの好景に乗るべく、当初の予定を前倒しして投入された。1995年まで販売されたが販売台数は僅か5000台程度であった。

一方、海外での評価は高く、イギリスのカーオブザイヤーを獲得。エアロを含めて海外製のチューニングパーツは存在するが、国内ではほぼ見かけない車両となった。

1994年6月に一部変更を行なう。当初は5色あったボディカラーを3色に減らし、リヤスポイラーは2.5Lのみ、サンルーフは2.5Lの4WSのみの設定となり、エアコンも全車オートから下位グレードのみマニュアルとなった。

警視庁に、警戒用覆面パトカーとして数台導入された。

思い出

売れなくてもカッコいいクルマ・・・。マツダにはそんなクルマが多い。MX-6もその中の1台。クロノスベースのクーペの割には3ナンバーサイズをフルに活かしてカッコいいデザインで造られていた。

流石に国内での総販売が1万台いってないだけに身の回りで乗っている人もいないし、現物で見たのも数回しかないかもしれない。だからこそ気になるものです。

FFであるが故キャビンフォワードにデザインされており、それによりクーペでありながらラゲッジスペースも確保されており意外に実用性があるのかもしれない。走りもV6の2500ccということはそれなりの速さも備えている。足回りは当時の流行りであった4WSを搭載し、ステアリング性能もそれなりにあったと思われる。ただ言えるのは「それなりに」なのである。絶対的なとは言い切れない「それなり」により販売で面も「それなりに」とはいかず散々たる結果となってしまった。

最終的には覆面パトカーになってしまうというマイナー車の宿命を味わい生産終了となった悲しい運命のクルマであった。

まあ、海外で多少の売り上げがあったことがこのクルマが存在した証となっているだろう。改めて走っている姿を見てみたいクルマの1つである。